ディートリッヒ観劇。
観劇してからずっとリリー・マルレーン♪♪♪を口ずさんでしまっていました。
はい!感想を述べます。
ハナちゃんのピアフ
歌姫ですから〜。
パリの酒場にて歌いながら登場!
「あわれなジャン♪」
その歌声は。。。
天空を舞うソプラノヴォイスではなく、しっかり地を踏むような低めの歌声。
そこにまず「おっ?」とビックリしました。
何を隠そう、私にはエディット・ピアフという人物に対する知識が皆無でございました!
今回の観劇でハナちゃんの生み出すピアフを最初の“ピアフ”との出会いにしたかったため、何も予習しなかったの。
今なお世界中にファンがいて、「愛の賛歌」が素晴らしくて、美輪明宏氏が賞賛している人物、、、
というくらいの認識だったのです。^^;
ピアフについては、後日、実際CDを聞いて「ああ、こういうテイストなのね!」と納得。
私、歌姫というワードには、「ファントム」クリスティーヌのような天使の歌声を連想してしまうのですが、なるほどピアフは下町の歌姫。(笑)
洗練さよりも飾らなさ。
美しく差し込む光ではなく、光を浴びようと伸ばした手。
夢よりも生きる力。
そんな印象でした。
驚いたのが、ピアフのCDを聞いた時、舞台で聞いたハナちゃんの歌声と「同じもの」と感じたこと。
正直ね、大勢のファンに怒られることを承知で申し上げますが、私、エディット・ピアフの歌声って好みではないです。(きゃー!)
高音キラキラヴォイスがお好みなので、ピアフとか、あ、ほら美空ひばりさんとか、、、低めで独特な響きって私個人の趣味ではないんですね。
それでも!
ハナちゃんの歌声とピアフの歌声とに通じる共通のもの。
それはとても嬉しかったのです
さてさて話をディートリッヒに戻して。
いきなり2曲歌ってくれるのが嬉しいですね!!
観客席の盛大な拍手が、
「待ってたよー!」
「ハナちゃんやっぱり最高よー!」
「ありがとうー!」
というさまざまな心の声に聞こえました。
ピアフはケラケラ笑って、足も揃えなくて(笑)、それでもすーっごくすーっごく可愛い女性でした。
立っている時、ピアフったら常に両足が肩幅に開いてて〜っ。
気になって気になってしょうがなかった私。
フィナーレでは“ピアフ姿の花總まりさん”なので、ちゃあんとまっすぐ足を揃えていらして、ようやく落ち着いた気分。(笑)
そんな風に「品」からは離れたところにある人物なのに、ハナちゃん自身のもつ気品が下町ピアフをどこか特別な空気をまとった感じにさせています。
お衣裳は黒い膝下丈のAラインドレス。
胸元には紫のお花のコサージュ。
大人っぽいような取り合わせなのに、なぜかカワイイ。
お袖のバルーンが大人なイメージにしすぎないのかしら。
あの髪型、普通の人がしたらサザエさんなのに、ハナちゃんがすればパリジェンヌね。
とにかく可愛いピアフ姫でして。
そう、ハナちゃんが演じたピアフは、ピアフでありながら「姫」キャラなのよね。(笑)
どろどろの不幸部分はあまり見えてこない・・・あら、これって宝塚っぽさ!?
マルセルとのラブラブやりとりは、微笑ましくって可愛らしい。
小っちゃい雀ちゃん〜!!
マルセルの周りをぴいぴい飛んでいるような恋の小鳥ちゃんなの。
そんな小鳥が可愛くって仕方ない風のマルセル氏。
でも。
ぴたっとハマるのは、マレーネとの親友ラブラブシーンでしたわね。(笑)
お菓子をぱくっと口に入れてもらったり、楽しげに歌いながらの掛け合いがもう自然。
超仲のいい姉妹のようなマレーネとピアフでした。
そして愛するマルセルを飛行機事故で失った後のピアフ・・・。
絶望の中、ピアフを立ち上がらせたマレーネの声は深い深い慈しみがこもり、胸が締め付けられました。
やはり、すごい・・・。このお二人は・・・。
舞台上でハナちゃんを見れたことも、和央さんとのゴールデンコンビ健在なことも、何もかも嬉しかったです。